場所前のトピック
- 大関・豪栄道、カド番
- 関脇・髙安、大関復帰を狙う
初日 1/12(日)
玉鷲 ー 髙安
玉鷲の突っ張りを受けた髙安は右から突き落としていなそうとするが、空振り。
玉鷲は右の喉輪で上体が浮いた髙安を押し出し。
10勝を挙げてⅠ場所で大関復帰を狙う高安だが、黒星スタート。
北勝富士 ー 豪栄道
豪栄道は右から張っていくが、北勝富士が左から押っ付けて大関の差し身を防ぐ。
北勝富士は前に圧力をかけ、左から絞りながら突き落とし。
9度目のカド番脱出を狙う豪栄道は、黒星スタート。
貴景勝 ー 妙義龍
押し合いながら、妙義龍が体勢を低くして前に出ようとしたところを、貴景勝が左から突き落とす。
残った妙義龍だが、再び大関の突っ張りを受けて押し出し。
貴景勝は白星発進。
遠藤 ー 鶴竜
立合いで押し合った後、遠藤が右へ動きながら両差しになる。
鶴竜は右から小手に振って左を巻き替えようとするが、その瞬間に遠藤が一気に前へ走って寄る。
鶴竜は土俵を割りながら捨て身で叩き込んだ。
協議の結果、鶴竜の左足が土俵の外に出る方が遠藤が落ちるよりも早く、遠藤の勝ち。
令和2年の金星第1号は、東前頭筆頭の遠藤。休場明けの鶴竜は、初日から土がついた。
白鵬 ー 大栄翔
右で張って、左四つ右上手に組み止めた白鵬。上手からの出し投げで崩しながら、寄り切り。
連覇を目指す白鵬は、先場所唯一敗れた相手に万全の相撲をとって勝利。
中日まで 〜1/19(日)
白鵬は2日目に遠藤、3日目に妙義龍。鶴竜は3日目に北勝富士、4日目に妙義龍へ連日の金星配給。
23年ぶりの同日金星を許した両横綱は大乱調。
白鵬は右足の負傷が悪化し、4日目から休場。鶴竜も腰痛のため、5日目から休場。
両横綱が不在の中、優勝争いの先頭は一敗で貴景勝、正代、德勝龍の3人が並ぶ。
次点で二敗は連日金星獲得の遠藤、豊山、輝、照強の4人。
貴景勝は2日目の北勝富士戦の1敗に収めているが、ここまでは立ち会いの当たりから一気に持っていく内容ではなく、反対に相手に押し込まれる相撲が目立つ。4日目の遠藤戦、6日目の御嶽海戦では土俵際まで攻め込まれながら、逆転の突き落としで辛勝。
豪栄道は3勝5敗と、カド番脱出に向けては厳しい星勘定。
髙安も3勝5敗となり、大関復帰へ後がない状況に。
9日目 1/20(月)
髙安 ー 宝富士
左四つに組み、髙安は相手の差し手を抱え込む格好。
しばらく膠着状態が続き、髙安が右から押っ付けようとするが、宝富士が右から突き落として髙安の体勢を崩し、そのまま押し出し。
髙安は6敗目を喫したため、場所後の大関復帰はならず。
貴景勝 ー 正代
一敗で並ぶ両者の対決。
立合いの体当たりで貴景勝を跳ね飛ばした正代。貴景勝も突っ張って正代を押し返す。
俵に後がない正代は、大関が体勢を低くして押し込もうとしたタイミングで右へ動きながら突き落とし。
一敗を守ったのは正代。攻め込みながら土俵を飛び出してしまった貴景勝は二敗に後退。
結びの一番の結果、先頭は一敗で正代、德勝龍の2人。
星の差1つの二敗で貴景勝、豊山、輝が追いかける。
12日目 1/23(木)
11日目を終えて、一敗、二敗勢の並びは変わらず、先頭で正代、德勝龍が並走。
德勝龍 ー 輝
左四つに組んだ両者。輝が相手の上体を起こしながら前へ攻めていくが、土俵際で德勝龍が右に回り込みながら突き落とし。
好調同士の一番を制した幕尻の德勝龍が、一敗のまま先頭をひた走る。輝は3敗目。
阿炎 ー 正代
阿炎は立合いの両手突きで正代を突き起こす。伸びのある突っ張りで猛然と攻めていき、正代を追い込む。
俵にかかった正代だが、右から突き落として阿炎を土俵に這わせた。
正代も一敗を守って残り3日へ。
貴景勝 ー 栃ノ心
この2日間は立合いから攻め込む相撲が戻ってきた貴景勝。
当たってすぐに左へいなす貴景勝だが、栃ノ心に右を差されてしまう。
栃ノ心は一気に前に出て攻めたが、大関が差し手を抱えて、相手の出る力を利用しながら体を開いて小手投げ。
貴景勝は本来の相撲ではなかったが、10勝目を挙げた。
朝乃山 ー 豪栄道
5勝7敗とカド番脱出へ後がなくなった豪栄道。
すぐに左上手、右下手を引いた豪栄道。上手捻りで崩そうとしたが朝乃山を呼び込んでしまい、上手と下手も引かれて右四つがっぷりの体勢に。
万全の型になった朝乃山は引き付けながら前に寄り立てていき、最後は大関の上手を切って寄り切り。
豪栄道は次の大関を狙う新鋭に力負けし、これで負け越し。9度目のカド番は脱出できず、33場所務めた大関から陥落。
正代、德勝龍は同じような勝ち方で一敗を守り、並走は崩れず。
二敗で追いかけるのは貴景勝1人となった。
13日目 1/24(金)
德勝龍 ー 豊山
德勝龍は突っ張って豊山を押し込む。豊山は凌いで左を絞りながら前へ攻め返す。
豊山が右喉輪で土俵際まで押し込むが、德勝龍は左ハズに掛かって振りほどき、そのまま突き落とし。
12日目と似たような逆転をみせた德勝龍が11勝目を挙げて、首位をキープ。
輝 ー 正代
立合いで輝の突きを下から弾き飛ばした正代。その流れでスッと二本差し込み、圧力をかけながら寄り切り。
完勝した正代も一敗を守って、明日德勝龍との直接対決へ。
貴景勝 ー 髙安
明日一敗同士の対戦が組まれたため、敗れれば優勝の可能性が消える貴景勝。
立合いは互角の両者。左からハズ押しを交えながら突っ張って攻める貴景勝。
髙安は左へ回り込んで頭を押さえつけるが、大関は落ちない。髙安が突っ張り返すも、左からいなして再度頭から低く当たって髙安を押し込む。
貴景勝は右から大きく張るが空振ってしまい、髙安が左へ回り込みながら叩く。
それでも落ちなかった大関はもう一度突っ張って髙安の上体を起こすと、横を向かせて押し出し。
激しい相撲を制した貴景勝は、大関昇進後最多となる11勝目。
優勝争いは一敗の正代、德勝龍。二敗の貴景勝の3人に絞られた。
明日の一敗同士の直接対決を制した方が初優勝に大きく近づく。
14日目 1/25(土)
德勝龍 ー 正代
一敗同士の直接対決。勝者が初の賜杯へ大きく前進する、今場所最大の大一番。
立合いで大きく踏み込み、左四つ右上手に組み勝ったのは德勝龍。
德勝龍は前に出るように見せかけて上手から出し投げを打つが、正代を呼び込んでしまう。
正代が圧力をかけて前へ寄り立てるが、德勝龍が自ら右上手を放して回り込みながら渾身の左突き落とし。
一敗対決を制したのは、伝家の宝刀で勝負を決めた德勝龍。これで明日勝てば史上2度目の幕尻優勝となる。
貴景勝 ー 朝乃山
千秋楽に德勝龍と組まれたため、自力優勝の可能性を残している貴景勝。
組止めにいく朝乃山を、低い体勢から突き押して跳ね飛ばす貴景勝。
大関は右をのぞかせながら左のハズ押しで、土俵際で粘る朝乃山を押し出そうとする。左から押っ付けながら攻めを凌いだ朝乃山は、左腕を目一杯伸ばして上手を引く。
自分の型に持ち込んだ朝乃山は左から大きく上手投げで振るが、貴景勝も下手投げを打ち返して抵抗する。一旦組み合って、再度朝乃山が体を開いて上手投げを打ち、大関を仕留めた。
貴景勝は3敗目となり、優勝争いから脱落。朝乃山は大関取りの足固めとなる貴重な9勝目。
優勝の可能性が残っているのは、一敗の德勝龍、二敗の正代の2人のみ。
千秋楽、德勝龍は結びの一番で勝てば、德勝龍の優勝が決まる。先に相撲を取る正代は、まずは勝って德勝龍にプレッシャーを掛けたい。
千秋楽 1/26(日)
正代 ー 御嶽海
正代が負ければ、結びを待たずして德勝龍の優勝が決まる一番。
立合いで踏み込んだ正代は、御嶽海を挟み付けて一気に土俵際まで押し込む。
御嶽海も残そうとするが、正代が圧力をかけ続けて押し出し。
正代は完勝で13勝目。決定戦出場の権利を得て、結びの一番の結果を待つ。
貴景勝 ー 德勝龍
德勝龍が勝てば優勝が決定。負ければ正代との優勝決定戦へ。
立合い互角に当たり合うが、押し合う中で貴景勝が二本差してしまう。
德勝龍は左を巻き替え、慌てて離れようとする大関を左から腕を返して逃さない。
右の上手も引いた德勝龍は前へ攻めていくが、土俵際で貴景勝が逆転を狙って右から突き落とす。
その突き落としにも落ちなかった德勝龍は再び圧力をかけながら前へ出て、寄り切り。
德勝龍が最後に大関を破って決定戦にはさせず、約20年ぶりの幕尻優勝を果たした。
総括
【優勝】 西前頭17・德勝龍 誠(初)
德勝龍が14勝1敗で、初優勝。 平幕優勝は4場所ぶり。
幕尻優勝は平成12年春場所の貴闘力以来、史上2度目の快挙。
【三賞】
《技能賞》
1横綱1大関(2日目:貴景勝、3日目:鶴竜)を倒した北勝富士(2回目)
《殊勲賞》
連日2横綱(初日:鶴竜、2日目:白鵬)を倒した遠藤(初)
德勝龍(初)
《敢闘賞》
1大関(9日目:貴景勝)を倒し、千秋楽まで優勝争いを演じた正代(4回目)
新入幕で11勝を挙げた霧馬山(初)
德勝龍(初)
なお、大関陥落が決まった豪栄道が場所後に引退を発表。
来場所は、
先場所11勝、今場所10勝を挙げた関脇・朝乃山が大関取り挑戦へ。
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